後期ゼミno.6

肌寒く、しとしと雨が降っている本日のゼミはインタビューワークを行いました。🦙🌧

 

前に【知識の収穫🥬】という題名のblogで書いたユーザーモデリングとユーザー調査、ウォンツとニーズを最初は振り返りました。

今回私たちがやるインタビューは、ユーザーモデリング「デプスインタビュー」です。これをユーザー調査で見ると、定性調査+潜在的(分からないことの発見)にあたります。

デプスインタビューはグループインタビューとは違います。グループインタビューは広く浅く。デプスインタビューは名前の通り深くまで聞いていきます。ここではお互いのメリットとデメリットを記録しておきます。

「グループインタビュー」┈┈┈┈┈┈┈┈

メリット

❶調査対象者間で相互作用→多くのデータ収集

❷普段暮らす中で話す内容を捉えやすい

❸調査対象者への負担感が少ない

デメリット

❶1人1人の考えを聞けない

❷話すことが好きな人が中心になって偏りが出ることもある

❸他の参加者につられ気持ちとは異なる回答をしてしまうことがある

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「デプスインタビュー」┈┈┈┈┈┈┈┈┈

メリット

❶価値観や考え方等のより深い内容を聞ける

❷他者からの影響を受けにくいので対象者自身の考えを聞くことが出来る

デメリット

❶真理負担が大きい

❷時間やコストがかかるので調査効率は下がる 

⚠️気をつけること

ラポールの形成(会場準備/役割分担/雑談など)

・インタビュアー(聞き手)/記録とタイムキーパー

・師匠と弟子モデル(相手の主観(気持ち)を理解しようという思いで)

・結果の解釈は全ての記録を終えてから(仮説は一旦置いておく)

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ふたつを較べてみると一方のメリットが、他方のデメリットであったりしているため使い分けが必要だと感じる。

 

〇補足

【ユーザーインタビューのパターン】

①機会模索型: 顧客への共感から価値観を理解し、方向性を発見していく

>>整理方法: カスタマージャーニーマップ/ペルソナ/現状シナリオへの整理など

>>質問内容: 大切なこと/困っていること/改善したいこと/理想的な状態/それはその人にとってどんな物か など

 

②タスク分析型: 製品が提供すべき機能/特徴/サービスの詳細を検討するため顧客の活動や欲求を理解する

>>整理方法: ワークモデル/メンタルモデルなど

>>質問内容: 活動/ルール/認知的要素など

 

③仮説検証型: 顧客の特徴や意見、サービスのコンセプトなど様々な仮説についての検証と改善点の特定をする

>>整理方法: 仮説が検証されたか

>>質問内容: 顧客の人物像/ニーズ/機能や特徴についての検証など

 

〇インタビューの形式(それぞれの特徴)

・構造化インタビュー

(質問事項/順序が決められている)

・半構造化インタビュー

(方向性や質問事項内容は決まっているが対話の流れに合わせて質問を変化させる)

・非構造化インタビュー

(基本的にインタビューの方向性/方針/質問事項の設定なし)

・グループインタビュー

(5~10名程度に対して質問を投げかける)

↔️デプスインタビューは通常1名にグループでは聞にくい内容を聞く

 

 

ここからは本題の実際インタビューをやってみた結果と感想を記録しておきます。

《テーマ》好きな○○

《準備》

インタビュアー(聞き手)・インタビュイー(話し手)・観察者を決定

→観察者は書記とタイムキーピング+インタビュアーが詰まったらフォローOK

《注意点》何故を乱用しない

→まずは話を横に広げていってから事実を聞いて理由を問う

🧣ラ3-2「好きなスポーツ」

役割決めは、好きなことがあってそれを語れる人が話し手で、聞き手はそれを少しでも知る人がいいよねとなって、私は観察者になりました。(笑)

時々止まってしまう場面もあったけど、そんな時にいる観察者として私も質問しました。スポーツを好きになったきっかけ・スポーツへの関わり方・スポーツを見ようと思う時の心情・スポーツが好きになったことで生まれた利点など様々なことを聞くことが出来ました。

⬇️

「上位下位関係分析」を行いました。

これは、インタビューから得た情報を分析しユーザーの本質的欲求に迫る方法です。

❶まず質問内容(事象)を書き出す

❷事象からユーザーの行為目標を考える

❸その目標が生まれる欲求は何か

f:id:nom0378:20201022165323j:image

このようになりました。

最初は"盛り上がりたい"という所で話が止まっていたんですが、だんだん話していくうちに少しずつ柔軟に考えられるようになったと思います。他のグループを見てみると、テーマが広いところはやはり多くの付箋があり、また状況の変化による欲求が出ていたところもあり面白いなと思いました。

 

最後にインタビューワークの補足説明がありました。५✍

★共感して、返す

やってはいけないインタビュー🙀が話し手が1歩先に出ないと答えてくれないもの。

共感することをすれば、相手が前に出る時がある(伴奏のコミュニケーションが大切)。

★横に広げて、深堀する

 

【振り返り】

私自身、幅広く質問した方がいいのかなと思っていて、でもその場合どうしても1つ1つの質問の答えが短くなってしまうと分かりました。まずは横に広げていった後に深く聞いていくという手順だということを知ることが出来、質問の仕方を見直す機会になり良かったです。

最後に先生から提示された優れたインタビュアーが持っているもの・意味の異なる沈黙を教えていただきました。それを記録しておきます。

【優れたインタビュアーが持っているもの】┈

1.知識:インタビューのテーマについて広範な知識をもっていること。

2.枠付け:インタビューの目的を話し、手順を方向付け、適切に結果をまとめ、
              終える能力。 

3.明確さ:明快で分かりやすく簡潔な質問をする能力。あえてストレスを与える
              インタビューの場合は例外的に曖昧で複雑な質問をする能力。 

4.温和さ:相手が話しやすくなるような態度、落ち着き、傾聴姿勢、受容性。 

5.感受性:発言の内容および形態(雰囲気)を的確に捉え、ニュアンスに富んだ
     記述解釈を引き出す力。

6.開放性:発言の新しい展開に開かれた態度。 

7.舵取り:知るべきことにインタビュー対象者の回答を焦点付け、場合により、
    発言に介入し、逸脱から引き戻す力。 

8.批判性:発言をすべて額面どおりに受け取らず、発言の信頼性や妥当性を
    検証する質問を発する能力。
     発言の論理的一貫性、発言の証拠をチェックする能力。 

9.記憶力(想起力):前の発言を想起させ、後の発言と関連付ける力。 

10.解釈力:発言の意味を明確にし展開する能力、発言についてのこちらの解釈を
      確認する能力。

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【意味の異なる沈黙】┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

呆然の沈黙:「あえて考えてみて...」

不明の沈黙:「わからなければ遠慮なく...」

一時停止の沈黙: 待つ(+指名)

指名嫌悪の沈黙:「答えにくいですか?」

躊躇の沈黙:「私が考えた商品ではないので、率直に...」

遠慮の沈黙:「人それぞれ違いますから、率直に...」

自明の沈黙:「みなさんにとっては当たり前かもしれませんが、私に説明するような感じで...」

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今回はとても長くなってしまいましたが今回はここまで。

次回のゼミはFM FUKUOKA様のお話と質問会なので楽しみです!